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Vol29 ----- 2002年09月号



い い も の
古き良き江戸文化を伝える
↑松戸八ケ町(現在は十ニケ町)の総鎮守である松戸神社では、6月に秋葉神社、10月には松戸神社の祭がある。松戸神社の大神輿を先頭に各町会の神輿が続く。今年は、10月12日(土)16時〜20時。13日(日)12時〜20時まで神輿が出る予定。
 大人も子供も祭と聞けば血が騒ぐ。その祭の主役は何といっても華やかな神輿だ。ワッショイワッショイ、ソイヤソイヤ、力強い掛け声とともに威勢よく担ぐのが江戸のスタイル。目立ちたがりやは、一番前の棒鼻を取り合い、さらに祭の血をかきたてる。江戸の担ぎ方は力が入るので、樫や欅など堅い木を使うのだという。
 一基の神輿が完成するまでには多くの職人たちの技が必要となる。まず、厳選された木材を使って「木地師」が本体と各部品を作る。これは装飾を施す前の裸の神輿で一番大事なところである。秀作となるか不出来となるかは、この木地師の出来具合によって決まるという。そのあとに「塗師」が繰り返し漆を塗り、「彫り師」が彫った鳥居や狛犬などに「彩色師」が色をつけ「箔師」が金箔をかける。そして「鋳物師」が作った鳳凰や金具を「錺師」が取付け、最後に「神輿師」が各職人の仕事を一基の神輿に組み上げまとめあげる。今では幾つかの分野をかけ持ちすることも多いが、昔は各職人たちが同じ長屋で棟を連ねて生活していたという。お互いの仕事を理解し、全てを把握しながら格調高い江戸神輿を作ってきたのだ。木地師には種々の様式があり、塗師にも様々な技法が使われる。彫刻も鋳物も色々な種類、形のものが作られる。ひとつひとつ上げると切りがないほど神輿作りの仕事は細かく手間も時間もかかる。
 そもそも神輿とは、神霊を奉安し御旅所、または氏子区域を巡幸するものといわれているが、その形は関西型、関東型など全国各地により特徴も様々だ。江戸神輿に代表される関東型は、神社をデフォルメした型式といわれ、神輿の生命は屋根で決まり、台座は神社の境内、神座は神社の本殿を表しているという。その神輿作りを専門とする職人が現れるのは近代のことで、家康をはじめとする徳川幕府に仕えた宮大工の技術により作られてきたという。その技術が職人たちに受継がれ、今も日本の良き伝統文化として途絶えることなく息づいているのである。
 神社や町会の祭は、古老がしきたりを教示し、しきたりに則り行われる。その神事のなかで神輿がどのような意味を持っているのか、しっかり見つめることで技や粋といった日本の心が見えてくる。神輿は変わることなく私たちに語りかけているのだ。手入れ次第では500年は持つといわれる江戸神輿。古くても新しいものでも職人技の結晶である神輿をじっくり眺めてみるのも祭の楽しみ方のひとつと思う。

 


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