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Vol29 ----- 2002年09月号



 砥石に向かってただひたすら同じ行為を続ける。刃物という物体に対して、まるで生命でも吹き込んでいるかのようにも見え、もはや一つの作品を造っていると言ってもいいだろう。筆者はお店に訪れるまで、属に言う頑固オヤジと呼ばれる人が、一見さんお断りで営んでいるようなお店だと勝手に想像していた。ご主人の唐尼さんは、一見するとたしかに頑固オヤジに見える。しかし、世間一般で言う職人だとか頑固オヤジという人間ではない。いや、間違いなく職人ではあるのだが、自分の腕しか認めないという頑固一徹の職人ではないということ。腕は文句なしに一流であろう。しかし、良いものは良いと認め、他の職人の商品でも自分の商品と同じように店に並べ販売しているのだ。
 唐尼さんがこの世界に入ったのは15歳。26歳で独立し、現在に至る。年齢が59歳ということは44年もの経験を持つ、まさに職人と呼ばれる人である。
 最近の仕事内容は昔から変わったという。昔は宮大工の道具(ノコギリやカンナ、ナタなど)を造るのが本職だったが、時代が進むにつれ需要が少なくなり、現在は包丁や登山ナイフなどの刃物を造るのが中心という。それでも包丁など、最近は量販店などで安く売っているため、わざわざ刃物店に足を運ぶお客は少なくなったそうだ。量販店などで購入した刃物でも研ぐサービスは行っているのだが(料金は700円)、「安いステンレス製の包丁などでもちゃんと研ぎますが、ついつい余計なことを言ってお客さんを怒らせてしまう時があるんです」と言う。その余計なこととは、なぜこの包丁が切れないのか、切れる包丁とはどんなものを差すのか、など熱く解説してしまうのだそうだ。しかし、このようなことも自分の仕事に責任と自信を持ち、お客さんに喜んでもらいたいという気持ちの現れではないだろうか。 そして今日も、鋼から刃物という名の作品を造りあげる。刃物に生命を吹き込むかのごとく・・・。
 今回訪れたのは「唐尼刃物店」という刃物店。現在、刃物のみ取り扱っているお店を見つけることは難しい。そんな時代にあって、全国から注文が入るという「刃物店」を聞きつけ、お話を聞いてきた。
市販品の登山ナイフは切れ味が悪いため、自分で刃物のみを造って付け替えているのだという。(写真上が市販品、上から2番目が刃物のみ付け替えたもの)↓
↑墨流し包丁と呼ばれるもの。この水紋のような模様と、何層にもなる地鉄が最高級の証。 ↑宮大工の道具もお店に所狭しと並べられている。
− 唐尼刃物店 −
住所/松戸市松戸新田440-30 電話/047-363-0200 営業時間/8時〜19時 定休日/不定休

 


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