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特集記事

Vol.122 -- 2010 年 06 月号

徳川文武の「太平洋から見える日本」

 第15回<国民に信頼されない政治家>

   国民に信頼されない政治家ほどみじめなものはない。人の信頼を得るには努力と時間がかかる。でも人の信頼を失うのは、いとも簡単だ。六十年間自民党と官僚の餌食になった多くの日本国民は、昨年秋、民主党を選んだ。そしてわずか半年で支持した国民の期待が裏切られた。さらに、民主党の二大人物の金権政治を見てしまったあと、この二人が日本の政治を主導することについて、支持者は自分の心を疑うことになると感じている。だからといって今更、悪政を見せつけた前自民党総理の「あとがま」に政治を託すことは出来ないと思っている。なぜなら、支持者は以前の悪政の再来を危惧するからだ。
地位や権力や信頼が上るに従い、人間の言動には慎重さがより多く要求される。私は役職肩書きも無ければ、時事評論家でもなければ、文芸批評家でもない。でも、並みの日本人とは異なる背景が、同胞の日本人に役立つと願って考え方をご披露している。民主党は政権を担当して以来、六十年間の自民党政治でやらなかったことの実行最中だ。前回自民党の下落の時に、それでは民主党にやらせてみたらと言う代替候補があったが、今回の民主党にその代替は無いだろう。有り得るのはかなりの数の政党との連立政権しかなく、日本人特有の「足の引っ張り合い」から政党間の協力が極めて難しいだろう。いま連立政権に求められるのは、各政党や会派の「自己主張」ではないのだ。本来日本が得意であるはずのチームプレイが最大限に必要であり有効だということがあまり理解されていない。
自民党が米国と取り決め、十四年間懸案になっていた、沖縄基地計画は誠にお粗末なもので、沖縄住民を無視したものだったことが改めて分かる。それに輪をかけて、総理大臣が半年以上経って就任後初めて沖縄に行って実情を見たと言うのは「余りにもお粗末」だ。東京中心の政治をしている「本土人」は「沖縄の住民を無視」していたことは、何とも残念なことだ。とにかく日本国は大変な差別社会の塊である。地域差別、人種差別、集団差別ときりがない。米国政府は今回の普天間基地からの海兵隊の移転について、「地元住民の同意」が条件だと言明したことに私は感心し、日本政府が「米国政府がここにすると言ってくれればそこに基地を造る」と言われている日本政府の態度に呆れる。私はインターネットで「普天間基地移転問題」に関するデビ夫人の意見、「基地周辺住民の転居」の案を見て名案だと思った。さらに私が考えたのは、この人々と現在の沖縄の人々の出来るだけ多くに徳之島へ移動してもらうことだ。そうなれば普天間基地周辺土地にもゆとりができる一方、人口密度も低く地場産業にも乏しい徳之島にとっては、移住してくる沖縄の人と仲良く共同して、地域開発と新たな地元産業が出来る絶好の機会になる。
米兵による日本人への度重なる略奪、殺人、暴行に対して、面頭向かって米国に抗議し状況を改善できないのは、日本人の意思疎通努力不足と白人劣等感から来る。他方、日本がアジア人に対して横柄で、白人に対して平身低頭なのは、国際性が欠如する証拠だ。自信を持つことと、優越感を持ち傲慢に振舞うこととは別ものである。戦後六十年以上経っても、過去の日本のアジア諸国植民地化を正当化する思想は、歴史教科書の検定に現れている。日本では他国への軍隊進入は、自分を正当化するときは、「侵略」でなくて「干渉」とか「併合」だ。いまも世界中の列強は言いがかりを作って他国を侵略する。イラクの民主化という言い訳をするものの、米国は米イラク戦争を明確に「米国の侵略」と表現している。歴史教科書で日本軍隊のアジア大陸侵入を侵略と書き直すことが出来る時、そして白人崇拝を止める時、日本はアジア諸国から仲間として迎えられるだろう。
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