松戸の生活情報サイト::Helloまつど.com

特集記事

Vol.127 -- 2010 年 11 月号

徳川文武の「太平洋から見える日本」

 第20回<海外に出て目を開こうと、ノーベル化学賞根岸教授は言ったが>

  今回二人の日本人化学者がノーベル化学賞を受賞したのは、我々日本人に大きな希望をあたえた。北大の鈴木先生は「大きな疑問」を対象にするよう、米国パーデュー大学の根岸先生は「海外に出て目を開こう」と会見で述べられた。最近テレビ番組で何回か取り上げられたのは、以前とちがい、若者が海外に出ることに消極的になっていると言うことだ。海外に出る日本人の若者が減るということは、日本の国際的交流が減ることであり、今でさえ閉鎖的な日本国が、ますます国際的に立ち遅れることを意味する。「インターネット時代では海外の情報は国内で手に入るから海外に行かなくても良い」と言うことにはならない。
現代情報社会では、生活がより便利になり、同じ結果を得るのに必要な努力は、以前に比べて格段に少なく、かつ高能率になった。これに反して、数十年前に比べて情報が氾濫し、何が本質的な情報かを見分けることが、より難しくなって来たのも事実である。学生に課題を出すと、インターネットから情報を探してそれを切り貼りし、レポートを作る。説明させると、自分が写してきた情報の中身をあまり理解していない。時代が進むと共に、人類が成し遂げた業績は指数的に増え、限られた学校の時間では教えきれない。人文系では、進歩の内容は多くても、概説をすれば一応教えることは出来るかも知れない。しかし、理工系では、基礎を教えないで、最近の発見や技術開発のさわりだけを、「限られた時間内で教える」わけには行かない。理工系の科目では公式を記憶しただけでは応用は利かない。それに加えて最近の生物分野の進歩は、理工系の多くの分野の最新技術に支えられて初めて可能になったことだ。
テレビ映画になった「白い巨塔」は医学の現場を訴える一方、大学の旧態依然たる教育制度を描くものでもある。世界の大学の教育制度は「講座制度」(教室とも呼ばれる)と「科目制度」に大別され、その国の社会制度に強く関係している。日本の大学では「講座」をもつ一城の主である教授が「教室」と言う象牙の塔を作り、教授を親分とする徒弟制度ができあがり、「教室」は弟子により相続される。日本の大学は独立法人化され、さらに学部の垣根も取り払われた大学が出始めている。一方、米国では総長や学部長の下にある学科長の権限が強く「科目」の元に教授陣が配置される。日本の大学がなかなか国際化されないのは、「教室」と言う「家元制度」が日本社会の「既得権制度」を基盤とするからだ。米国では博士号を取ってもその大学で教える条件にはならない。博士たちは、一旦大学から外に出て、公募があれば、他の応募に混じって競争に勝って戻って来るしかない。これは大学が競争力を持つ基本条件なのである。日本企業で「入社以来の生抜き」が社長になる慣行は、同時に「血が濁る」原因であり、これが日本企業の国際競争力を弱めているのだ。
日本の若者たちは、いろいろの情報から、日本という国では外国に行ってがんばって帰国しても「不利に差別される」と言うのを知っている。日本の若者が「海外に出たくない」のは、彼らに「勇気がない」からではない。今回の根岸先生や先回おわんくらげでノーベル賞を受賞された下村先生の場合に適用すれば、「海外に出て」大きな仕事をして、母国日本に迎えられる機会もあるはずだ。それでも二人ともその道を選ばなかった。日本では「海外に出る」と「日本社会を裏切ったよそ者」と扱われる傾向が未だ強い。青色ダイオードを発明して米国に渡った中村修二教授も日本には戻らないだろう。帰国者に対する偏見が変わらなければ、日本が国際化するのはむずかしい。
これは、国会の議論が「うちげば」に終始するのと同じことなのだ。これでは日本の将来性は暗い。新しいことに関心を持ち、何か別のことをやってみようと言う、江戸末期や明治時代の精神は一体どこに消え失せたのだろうか。鈴木先生は、現代の学生に望むことは、「他人からこれが面白いからやれ」と言われるのではなく、「自分で興味を発見する」ことを望むと言われた。我々日本人は、保身と閉鎖性のために、自ら手にする機会を投げ捨てているのだ。これでは日本の将来性はない。本当の競争相手は仲間内ではなく外界にいるのだ。
このコーナーへのご意見やご感想をメール、FAX、おたよりにてお寄せ下さい。
(送り先 月刊ハロー編集部)

第5回 江戸川カッパ市   コスプレーヤーたちの共演!!!

1)コミック大好き 集まれ! 松戸コミマ  時間10時00分〜15時00分 
 もしかしたらこの日、日本の黒船に会えるかも!?
 マンガ、アニメ、ゲーム、キャラクターなどのフリマ、及びコスプレを中心とした、マンガ、アニメファンの交流イベント。
2)痛車展示
 車にアニメやゲームのキャラクターのシールを貼り付けた痛車。当日は痛車の前でコスプレの方と写真撮影OKです!。   
3)アニソンコンサート
 「さかもとえいぞう」JAM project,アニメタルの活動中
4)Eボート乗船体験  (川面から松戸を見る、という非日常)
 ●受付10時00分〜14時00分  ●小学生以上 ●500円
5)カッパ村(B級グルメコート)
 ○リアカー屋台(冷汁・総菜)○墨家庭料理(メキシコ料理)○牛タン○ぶた丼○カレー○居酒屋かっぱ亭○どんどん焼き○南米ウルグアイ料理○串あげ工房「穂」○焼きそば、水あめ○中国料理「龍凰」 他
6)ヤッサン一座の紙芝居
 ●口演時間10時00分/11時00分/12時00分/13時00分/14時00分
 ●200円 (水あめせんべい付 )
7)8)10)リバーサイドフリマ
 ●新鮮野菜●魚沼産コシヒカリ●新米●せんべい
9)リバーサイドカフェ
 ●コナコーヒー、クッキー●豚汁、おにぎり 他

主催 江戸川カッパ市実行委員会 (NPO法人松戸福祉サービス振興会内)
   松戸本町20-10 ル・シーナビル5階
お問い合わせ 実行委員会事務局 047-330-3450
                      edogawakurabu@ybb.ne.jp  

その他の記事とバックナンバーのリンク

徳川文武の「太平洋から見える日本」 -- 2024年04月号 (Vol.288)

徳川文武の「太平洋から見える日本」 -- 2024年03月号 (Vol.287)

徳川文武の「太平洋から見える日本」あ -- 2024年02月号 (Vol.286)

徳川文武の「太平洋から見える日本」 -- 2024年01月号 (Vol.285)

徳川文武の「太平洋から見える日本」 -- 2023年12月号 (Vol.284)

徳川文武の「太平洋から見える日本」 -- 2023年11月号 (Vol.283)

徳川文武の「太平洋から見える日本」 -- 2023年10月号 (Vol.282)

徳川文武の「太平洋から見える日本」 -- 2023年09月号 (Vol.281)

徳川文武の「太平洋から見える日本」 -- 2023年08月号 (Vol.280)

徳川文武の「太平洋から見える日本」 -- 2023年07月号 (Vol.279)

特集記事アーカイブ

バックナンバーの目次へ



月刊 Hello!

毎月22日頃発行

松戸のタウン情報誌 月刊 Hello!
松戸のタウン情報誌



【PR】

杉浦葬儀店 無料見積もり

エムズジャパン求人募集

レギュラー記事

イベント情報

イベント情報

松戸の催し

健康

知って得する情報

健康

クーポン集

すぐに役立つ

クーポン集

アクセスマップ

↑ PAGE TOP