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特集記事

Vol.229 -- 2019 年 05 月号

徳川文武の「太平洋から見える日本」 徳川文武

第百二十回 古筝のお里帰り

古筝の響き
 時は明治十七年、水戸徳川藩主の徳川昭武公は、江戸時代に幕府の天領であった千葉県松戸の戸定(とじょう)と呼ばれる小高い丘に屋敷を開き三十二歳で隠居した。実は昭武公は地元人に案内され、富士山を西に望み江戸川を見下ろすこの地が大層気に入っていた。昭武公の嫡子武定(たけさだ)公が明治二十一年に生まれ、四人娘の一人が今回の古箏の持ち主の直子おば(美作(みまさか)津山松平家へ嫁ぐ)である。直子おばの三人娘の一人である華子おばは、直子おばから受継いだ古筝を今回松戸市に寄贈した。専門家が見たところ、家紋を刻んだ桐箱に収められたこの筝は、十分演奏できると言う。そこで平成三十一年三月十日、戸定邸表座敷、三十畳余りの広間で東京芸大出身の演奏家二名によりお披露目をする次第となった。

 当日の箏曲演奏には四曲が披露された。とくに二曲目は松平直子おばの筝で独奏され、他の三曲は二人の奏者の箏で合奏された。当日は午後一時と二時半の二回に同じ曲目の演奏が行われ、各回三、四十名ほどの視聴者が身近で箏の音色と演奏を楽しんだ。日頃から音楽に親しんでいる私にとって、和室での筝の響きは、音楽ホールで遠方から視聴する演奏に比べ、音量も十分大きく、奏者視聴者の一体感も盛り上がり、まことに心地が良かった。当日この古筝は、通常よりも太い弦で張られていたためか、より力強い音が鳴り響いた。このような畳の間で和楽の演奏を聴くのは中々良いと感じた。予定の演奏のあとアンコールに西洋音楽の楽曲が演奏された。そのときは琴柱(ことじ)を移動して西洋楽曲の音調に調整にして演奏された。筝はハープのように響きわたり、私はいつも聴く調子の音楽を聞くことが出来、また感動した。

 掲載する三枚の写真の説明は以下の通り。第一は松戸市に寄贈した古筝、第二は古筝のお披露演奏の様子、第三は徳川昭武公が背負い篭に童子五人を入らせ立居を演じさせた当時の写真である。この写真は米国製コダック写真機で明治三十九年(一九〇六年)に撮影された乾板写真で、右から二番目に帯が見えている女の子が直子、後列左端で顔の上半分が見え後ろから背負い篭の柄の上部を握っているのがその妹の温子(はるこ)である。他の子供たちは当時の戸定邸に住む遊び仲間(奉公人の子供たち)らしい。この写真は通常は打ち解けている「がきたち」が、昭武公の指図で演出をさせられ緊張しているのが見え透いていてほほえましい。背負い篭の周辺にだけ落葉が集まっているのも、昭武公の演出指示らしい。

古筝
松戸市に寄贈した古筝
お披露演奏
古筝のお披露演奏の様子
昭武公撮影
昭武公撮影かごの子供たち

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