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特集記事

Vol.235 -- 2019 年 11 月号

徳川文武の「太平洋から見える日本」 徳川文武

第百二十六回 日本式思考の限界

無事への過信
 過去十年間を振返ると何回も大災害が起こったが、今回の台風十九号では、東日本地域に多くの水害が生じた。通常、河川には堤防が築かれており、河川への排水用水門はあるものの、河川の水面が上がると、堤防の外側から排水することは、揚水ポンプなしでは出来なくなる。今回の台風では、このような洪水状況が、多くの地域で見られた。それよりも驚くべきことは、長野県千曲川付近の北陸新幹線の車両基地や福島県郡山市のバス車庫が洪水危険地域に設置されていたことである。とくにこの新幹線車両基地では全車両の三分の一、郡山市では車庫のバス九十台すべてが水没した。東京メトロなど地下鉄道で、過去二回ほど構内への浸水事故はあったものの、火災や水害から生じる死傷者がないのは驚くべき高い安全性だ。一方、路上交通事故は人間の不注意から頻発し、そのために自分に責任がないのに生命を奪われたり障害者にされたりする。日本は欧米に比べ処罰が軽いことと、道路整備が貧弱なことが、人身事故が絶えない原因だろう。技術が進んでいる国が先進国ではなく、人間を尊重する国が先進国である。

馴合いの不正
 二〇一一年に起きた東日本大震災大津波災害は、原子力発電所の放射線災害が併発したことが復旧を困難にしている。日本政府が米国から導入し一九七〇年に初稼働した原子力発電は、日本のような地震頻発国では安全操業できず、発電で生成される核廃棄物の処理や再生の技術は、五十年も経った現在も世界的に未確立だ。先進国では原発は減り、発展途上国では増加している。日本でも原発は続け、世界で一番安全だと言って安倍総理は拡販運動をしている。すでに建設された二十ほどの原発は、金がかかるという意味では、棚からぼた餅式の地域活性に好材料だった。現在累積する核廃棄物処理は埋没以外に方法がないが、これとて高価だ。地球温暖化の原因が二酸化炭素の排出であると言うことと、発電費用だけなら原発が安いと言う屁理屈は日本政府が原発を捨てない理由だ。

日本の原発政策
 数年来、森友学園の土地取得や国家戦略特区の加計学園の違法性が取沙汰されたが、想定外の人身事故が今年起きた福井県の高浜原発(第一号機一九七四年)では、原発政策を推進する政府とこれを指導する経産省が現地の福井県高浜町に協力支援金を出し、その一部が原発工事を発注する関西電力への賄賂として死亡した町の助役により使われ、この助役は地元工事会社を指定していたと言われる。この賄賂は十年間で三億円にも及び二十人の関西電力関係者に渡ったと言われ、国税庁に摘発された。

 東京電力福島第一原発の大事故の原因は、地震で停止した原発の非常電源が津波の浸水による不動作が起こした、核反応炉の制御不能だった。この事故では、非常電源室を海岸近くに設置したと言う初歩的誤りが命取りになった。もちろん、核反応炉はその反応が即時に停止する訳ではないから、冷却し続ける必要があり、そのポンプを動かす電力が必要だった。このような手落ちは巨大な負の遺産を作り出した。爆破し放射能を出し続ける施設と湧き出す地下水が作り出す原発汚染水の除去など、ことの収拾には今後四十年もの歳月が必要だと言われる。

日本の防衛
 出稿の数日前まで、北朝鮮・中国の軍事力拡大と日米安全保障条約とが、テレビのニュース番組をにぎわせている。北朝鮮も中国も、往時のソビエト社会主義共和国の傘下でソ連から技術力と軍事力を受けた。最近、両国の軍事力の拡大と進歩は目覚ましく、欧米と比較すると多彩なミサイルに特徴がある。欧米世界で空の武器は、有人と無人のドローンを含むジェット戦闘機やヘリコプタだが、主役はミサイルではない。多分、その違いの理由は、ロシア・北鮮・中国はミサイルに基地も不要、操縦士も不要、機体も安価で回収不要と言う利点を採択したのだろう。さらに陸上・洋上・潜水艦からも同時に何発でも打てる利点がある。

 日米安全保障条約で日米が想定しているのは、空母から飛立つ高性能ジェット機同志の空中戦とイージス艦から敵機を撃ち落すミサイルだろうが、ロ・北・中が相手となるとそんな実戦にはならないだろう。敵方はイージス艦ミサイルの弱点をよく知っているだろう。彼等が日本を攻撃するなら、日本海沿岸に多数ある原発を狙うと威嚇するだけで十分だ。そうなると日本が米国から買うF35もイージス・ミサイルも見世物にする以外無駄な持ち物になる。せいぜい領海侵入機を追払う役にしかならない。無人F35なら良いが、現状では有人F35を飛ばすしかできず、飛行士が生命の危険にさらされるばかりだ。

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