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Vol30 ----- 2002年10月号



い い も の
生活の原点
   はじめにお箸ありき
箸があるから蕎麦がうまい。
箸があるから鍋を囲む喜びがある。
刺身も焼き魚も箸があればこそである。
↑手触り最高の漆塗をはじめ滑りにくいものや正しく持てる箸など、黒檀や桜など素材、サイズ、色も様々。(提供 伊勢丹松戸店)
↓汁の温かさまで大切に手に伝える漆塗の箸とお碗。桐の半月膳は軽くて両面使用可。その他、取り箸や箸置きなど普段使いやお客様用にコ−ディネイトを考えながら選ぶのも楽しみです。(提供 伊勢丹松戸店)
 季節の味をつまむ箸は、記紀万葉の時代から大切に使われてきました。箸は、弥生時代に中国・朝鮮半島より神事に使う神の器として伝わっています。それは、細く削った一本の竹をピンセットのように曲げた折箸で、神様と天皇だけが使うものとされていました。食事の前にいう「いただきます」は、神様から食べ物をいただくという意味であり、また、千利休が創案したという中央部が太く、両端が細い「利休箸」も、一説には一方で精進もの、もう一方では生臭いものを食べるともいいますが、本来は食べ物を与えてくださった神がお使いになるところであり、一つは絶対に使ってはならないものであったといいます。箸は、単に食べ物を口に運ぶ道具としてではなく、神と人をつなぐ神聖な器であったのです。
 その神器の箸が現在のように二本一組となって食事に使われるようになるのは8世紀頃からで、箸という字が竹冠であることからも、ほとんどが竹製のものでした。江戸時代には本格的な塗箸も登場し、竹以外にも色々な材質が使われるようになり、様々な色や形の箸が作られるようになります。同時に箸で食べ易いように調理できる「包丁の技」や箸を使って食べることから「手に持ちやすい食器」も生まれてきました。手の感覚が鋭く、箸の重さや手触りに微妙な感覚を持つ日本人ならではの感性が漆器を中心とした和食器を育ててきたのです。食卓のマナーも「箸に始まり、箸に終わる」の言葉のように箸使いにあるとされ、箸の持ち方が子供のしつけの中心でもありました。ご飯の上に箸を刺したり、箸を持った手で同時に他の器を持ったり、箸と箸で料理のやり取りをしたりすると大変厳しく怒られたものです。「お箸を持つ手が右手」と教えられ、幼いながらも右と左を必死で覚えたりもします。また、生まれて初めてご飯を食べさせる「お箸初め」は、歯が生えるまでに大きくなったことを神様やご先祖様に感謝し、これからも健やかに成長していくことを願う儀式であり、食べる真似をさせて祝います。日頃、何気なく使っている箸ですが、和の心が秘められた食生活の原点として昔から大切な役割を果たしてきたのです。大量生産が当り前の時代とはいえ、一膳一膳、丁寧に手作りされた箸は、使い心地も素晴らしく大切に使い続けたいと思えるものです。丈夫な箸もいつかは傷んできます。自分が気に入って選び、慣れ親しんできた箸が、その使命を終えるときは「ご苦労様」といってあげたいものですね。

 


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